京都競馬場

京都記念が開催される芝2200メートルは、スタートから1コーナーまでの距離が十分にあるので、先行争いが激化しにくい。また中盤もペースは速くならず、坂の頂上付近の3コーナー過ぎから一気にペースが上がる。この為、切れるスピードではなくスタミナに比重がかかるので、長く良い脚を使える事が要求されるコース形態。よって、各馬に問われる能力は、上り3ハロンの速さではなく上り4ハロンの速さ。坂の頂上付近からロングスパートをして長く良い脚を使える馬がこのコースに適性ありと言える。

京都記念 過去

日付 馬名S 人気 通過順位 上り3F 馬体重
2019 ダンビュライト 6 2-3-3 34.9 492
2018 クリンチャー 4 3-2-4 36.1 486
2017 サトノクラウン 3 3-3-3 34.9 490
2016 サトノクラウン 6 2-3-1 36.6 474
2015 ラブリーデイ 3 2-2-2 33.9 490
2014 デスペラード 6 1-1-2 34.1 492
2013 トーセンラー 6 7-8-7 34.1 460
2012 トレイルブレイザー 5 3-3-1 35.3 494
2011 トゥザグローリー 1 3-4-4 34.5 532
2010 ブエナビスタ 1 3-3-3 33.4 458

上記表は、京都記念の過去10年の勝馬の情報。単勝1番人気は2回しか勝てていない。これらの単勝1番人気は、上がり3ハロンが優秀という実績に着目した結果、オッズに反映されているケースが考えられる。2018年のレイデオロ、2017年のマカヒキ然り。問われる能力がスタミナ重視なので、今年もキレ味自慢が人気を被れば思い切って消去したい。

次いで通過順位について触れると、先行馬の活躍が目立つ。ここでも切れ味自慢の差し追い込みタイプの活躍は難しいと言え、先行して長く良い脚を使える馬がコース適性ありと言える。

上り3ハロンについてもデータは物語っている。2015年のラブリーデイ、2010年のブエナビスタのような一流馬は別として、このレースの勝馬の上り3ハロンは決して早くない。スピードよりスタミナが問われた結果と言える。

最後に馬体重。再三、スピードよりスタミナ型と言ってるので、過去10年の勝馬の馬体重を見れば一目瞭然。大型馬の方がスタミナという面で有利と言える。

京都記念の過去10年の勝馬から特徴をまとめると…

上がり3ハロンが優秀でなく、先行脚質で大型馬

さらに、単勝1番人気以外が望ましい。

京都記念2020

2020年の京都記念の出走馬は以下の通り。

馬番 馬名 ZI(予想人気) 脚質
1 カレンブーケドール 130
7 クロノジェネシス 129
5 ステイフーリッシュ 121
6 アルメリアブルーム 117
3 クラージュゲリエ 113
9 ノーブルマーズ 112
2 プリンスオブペスカ 106
8 ドレッドノータス 93
10 ガンコ 87
4 アメリカズカップ 82

出走頭数が10頭と寂しい京都記念だが、単勝一番人気に支持されそうなのは、カレンブーケドール。カレンブーケドールはオークス、秋華賞、JC2着と勝ちきれないが相手なりに走る感がある。上がり3ハロン33秒台の脚をクラシック前まで出してはいるが、近走は長く良い脚も使っており脚質もコースに合う。牝馬で馬体重が物足りないが単勝1番人気なら連で、それ以外ならヒモで押さえときたい。

クロノジェネシスは馬柱を見ても、スピードが勝ったタイプ。馬体重も軽くスタミナに疑問が残る。現に同コースのエリザベス女王杯を負けている。ここはアッサリ消去したい。

ステイフーリッシュは前走のAJCCの2着馬。勝馬はGⅠ馬のブラストワンピースだけに価値は高い。AJCCのコースである中山2200メートルも京都記念のコース形態に似ており問われる能力はスピードよりスタミナ。そこでの好走は京都記念でも有利に働くと思われる。今の所、本命候補だ。

最後に、2020年の京都記念が開催される日は雨予報。馬場が渋って時計がかかればドレッドノータス、スタミナを要する馬場になればノーブルマーズが穴目となる。